2012/02/29

ノルウェー人とバケーション(2)山小屋でバケーション

ノルウェー人はみんな南の方へバケーションにいくのかと思いきや、実は国内でバケーションする人もたくさんいます。自分達の山小屋に行くのです。たくさんのノルウェー人が山の中にキャビンを持っていて、休みになるとそこに行くのです。山の中、といっても湖もたくさんあるので、夏なら泳いだり、ボートでクルーズしたりできます。夏、子供の学校が休みのあいだ何週間かキャビンに行く、とか、冬スキーをしにキャビンへ、などはよくきく話です。

残念ながら私たちも、夫の家族もキャビンを所有していないので、私たちは普段休みにキャビンに行ったりはしないのですが、少し前に友人夫婦が彼らのキャビンに招待してくれました。そのキャビンはどちらかと言うと質素な部類に入るかもしれませんが、それでも3LDKくらいで十分広く、もちろんシャワーもついていました。中は山小屋っぽくラスティックかつ温かみのあるインテリアでした。私が遊びに行くお宅は若い人の家が多いせいか、お家のインテリアはシンプル アンド モダンという感じが多いのですが、キャビンは別のようで、鹿やトナカイの首が飾ってあるような、「いかにも」な山小屋っぽいインテリアに落ち着くようです。キャビン専門のインテリア雑誌なども見かけるので、やはり自宅とキャビンでは別、ということなのでしょうか。

さて、私たちが遊びに行ったキャビンは、車を停めるスペースから、5分ほど山歩きをしないと玄関にたどり着けません。ちょっとした小道、なんてものではなく、本当に山の斜面の舗装してない道を登っていくのです。私たちは、荷物を全部運ぶのに何度かこの道を往復しなければいけませんでした。この手の不便さに慣れていない私などはぶちぶち文句を言っていたのですが、ノルウェー人夫妻は「山小屋っていうのはこういうものなんだよ」と全く気にしていない様子。それどころか、この山小屋は友人夫のご両親が自分達で建てたのだと教えてくれました。



ええっ、車でアクセスできないところにどうやって家なんて建てるんですか?重い物を持つのが嫌いな私は思わず訊いてしまいます。がんばって運んだんですね、どうやら。木材をひとつひとつ運ぶ苦労を考えただけで私などは頭がくらくらしてしまうのですが、それを「楽しみ」と思って少しずつ手作りでキャビンを建てる、なんて、ちょっとロマンチックです(私には一生できませんが)。そうやって建てたキャビンならば、休みの度に行くのも分かります。

さて、キャビンで夏を過ごすとき、湖でクルーズなどをする人も多いのですが、ノルウェーに来てびっくりしたのは、たくさんの人が自分のボートを持っていることです。日本でボートを持ってる、なんて言ったらすごいお金持ちに限られるように思うのですが、ノルウェーではごく普通の人もボート(カヌーではなく、エンジンが屋根が付いているやつ)を持っているのです。夫の両親もボートは持っているので、夏天気のいい日にフィヨルドクルーズなどに連れて行ってくれたりします。美しいフィヨルドを眺めながらゆったりとクルーズ、このときは、心から「ノルウェーに住んでてよかった」と思います。

南の暖かいところに行ってビーチでのんびりするのも、ノルウェー国内のキャビンでゆったり過ごすのも、どっちも捨てがたいですね。有給は4週間あるので、欲張りにどちらも、という人もたくさんいるのでしょう。

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