2012/02/16

ノルウェーで女子会

普段夜に家から出ることなど滅多に無い私ですが、昨日は出かけてきました。行ってきたのは、ノルウェー版女子会、とでも申しましょうか。同僚の女4人で集まってダベろう、という趣向の会です。集まったのは、私と、ノルウェー女子三人。年齢も20代後半から40代前半までばらつきがありましたが、全員子持ちです。私ともう一人は既婚、残る二人ははバツイチのシングルマザーです。また、二人は博士課程の学生、もう一人はポスドク(研究者)です。

集まった場所は参加者のひとりの自宅。時間は8時。平日なのに少し遅いのは、子供を寝かしつけた後に、ということのようです。運転して行ったのでアルコールはナシでしたが、ケーキやパイをつつきながら、仕事のこと、子供のこと、夫や彼氏のこと、家族のことなど、話題はつきません。日本だったら、仕事の後に職場の人と飲みに行ったりするのかもしれませんが、ここは4時や5時には子供を迎えにいかなければいけない国ですから、家族の時間は沢山あっても、実は職場の人とは職場以外であまり会いません。なので、こうやってプライベートで会ってプライベートな話をするのはある意味新鮮です。ランチタイムに一緒にお昼を食べながら話すので、今起こっていることの概要は把握していますが、プライベートだとランチではできないもっとつっこんだ話がきけるというものです。シングルマザー達の波乱万丈の人生の話をききながら、ノルウェーは本当に女の人が元気だな、と思いました。



私は大学から大学院にすぐに進学し、そのあとすぐに大学で就職したので、人生の大部分を大学という組織の中で過ごしてきました。一方彼女達は、大学を出た後働いて、子供も産んで、結婚したり離婚したり、結婚しないで子供を産んだりした後、大学院に戻って博士になろう、と思ったわけです。ノルウェーでは博士課程の学生は、学生といっても同僚の扱いで、ちゃんとフルタイムの仕事としてお給料も貰えます。なので、子供を育てているシングルマザーだって、ちゃんと生活しながら学位をとる事ができます(ただし博士のみ、修士にはこの制度はありません)。この三月から新しく入る博士課程の学生は、なんと夫が教えた学生のお母様!もちろん小さい子供を持つママもいます。

きのう来ていたシングルマザーの研究者は、ひとりで子供二人育てながら博士課程を(ほぼ)終えたところです。アメリカだと、コースワークがかなりキツイので子育てしながらクラスをとるのはすごくしんどいと思いますが、ノルウェーはもっとゆったりしているので可能なのでしょうか。お給料も、私がアメリカの大学院時代に研究助手として働いてもらっていたお給料の倍以上です。そのかわり博士課程の学生は高くつくので、人数はアメリカよりかなり少なめです。

さて、集まった女子4人のもう一つの共通項は、全員スタヴァンゲル出身ではない、ということです。どうやらスタヴァンゲルの人は、ノルウェーのほかの場所に比べて土着意識が強く、昔からの友達とつるむ傾向があるようです。みんな忙しいので、限られた自由時間はすでに持っている友達や家族に費やされ、新しい友達を開拓する余裕はないようです。なので、ノルウェー人同士でも、他の土地からスタヴァンゲルにやってきた人達は、親しい友人を作るのに苦労するといいます。オスロ出身で別の学部で准教授をしている人も、スタヴァンゲルで親しい友人を作るのに何年もかかった、と言っていました。

ノルウェーでは、友人女子が集まってダベる会、Forening(フォレーニング)というものがあるそうです(夫が言うにはゴシップクラブ)。スタヴァンゲルではスタヴァンゲル出身者でこのForeningをするので、他の地方から来た人は中に入りにくいようです。というわけで、私達は私達でこのForeningを始めよう、というノリになりました。このノルウェー版女子会、私も次回が楽しみです。

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