2012/05/30

ノルウェー語のテスト受けてきました

昨日、ノルウェー語のテストを受けてきました。朝の11時から午後2時半までヒアリングと筆記の試験があり、さらに夜にはスピーキングのテストがあり、終わった頃にはもうぐったりです。

テストの出来は・・・微妙。筆記とスピーキングは多分大丈夫と思うのですが、ヒアリングがちょっと心配です。自分のヒアリング力の無さを痛感する結果となりました。普段スタヴァンゲル訛りのノルウェー語を聞いているのがいけないのでしょうか。ちなみに、スタヴァンゲルのノルウェー語はけっこう訛っていて、ノルウェー語で"not"に相当する「イッケ」は、スタヴァンゲル方言だと「イッシャー」、「私」の"I"は標準語では「ヤイ」ですが、スタヴァンゲルだと「エグ」、"what"は標準語だと「ヴァー」ですが、スタヴァンゲルだと「カー」という具合に、随分違います。外国人としては、ノルウェー人口少ないんだから、みんな標準語喋ってよ、と思ってしまいますが、彼らは方言にプライドを持っているので、はいそうですか、と標準語を喋るということはありえません。しかし、話によると、もっと北の方はさらに方言がすごいそうで、北部ノルウェーにお住まい方、ご苦労お察しします。

さて、ヒアリングと筆記テストの方は、スタヴァンゲルフォーラムというコンベンションセンターで行われました。レベル2のテストだけでも、大きな会場にざっと300人くらいの受験者です。ノルウェー語のテストを受けに来る人はこんなにいるのか、と、自分のことは棚に上げつつびっくりです。受けに来ている人も、ロシア・東欧系からアフリカ系から中東系からアジア系からと色々。テストのインストラクションは全てノルウェー語で行われたので(当たり前?)、私は聞き逃さないように必死に聞いていましたが、それでも、ヒアリングテストが終わった後トイレに行こうとして、「まだ休憩時間じゃないから席を立たないで!」と試験官の人に厳しく注意されました。でも、そんな試験官の目を盗んでぱらぱら席を立ってトイレに行く人もけっこういましたよ。私たちは中級ノルウェー語のテストを受けに来ているわけなので、ノルウェー語で出される細かい指示(トイレ休憩はいつとか)を全て完璧に理解することを期待する方が無理ってものです。

2012/05/29

ノルウェー代表惨敗

サッカーではありません。ユーロビジョンの話です。先日始めてユーロビジョンというものを見ました。ヨーロッパにお住まいの方はご存知と思いますが、ユーロビジョンとは、ヨーロッパ全土の歌合戦と思っていただければいいと思います。国ごとに代表を送り込み、各国の投票によって勝ち負けが決まるわけですが、ミソは自分の国には投票できないところです。先週準決勝が行われ、勝ち残った国の決勝大会が土曜日の夜行われました。結果は・・・ノルウェーは決勝大会まで進んだものの、決勝ではまさかの最下位。ちなみに優勝はスウェーデンでした。

ノルウェーの代表はToojiというイラン系の移民の若くてかっこいい男の子でしたが、「dark and handsome」な彼は、言われなければ「ノルウェー代表」とは分かりません。そういえば、去年の代表もアフリカ系の移民の女の子でしたっけ。この、移民がノルウェーの代表として選ばれる、ということに、私は大変驚きました。ノルウェー代表は、ノルウェー国内で行われるメロディーグランプリという大会で決まりますが、これも国民による人気投票で一番票を集めた人が勝つわけです。Toojiはもちろんこの前哨戦で優勝したから、ヨーロッパ大会に出場できたわけです。ということは、ノルウェーの人たちは、移民が国の代表として大きな大会に出ることに全く違和感を感じない、ということなのでしょうか。

私はこの質問をランチの時間に同僚に訊いてみました。「もちろん、移民も大切なノルウェー社会のメンバーだし、彼らがノルウェーの国を代表するのは素晴らしいことだ」というような答えが返ってくるかと思いきや、返ってきたのはもう少しあやふやな返事。「うーん、多分ノルウェー人はそんなに熱心に投票しないんじゃないかな。移民の方がそういうのは熱心だから、それもあるんじゃない」と、投票人口の偏りという意見が出ました。もちろん、私の同僚はエコノミストやビジネス関係の教授及び院生なので、彼らの意見がノルウェーを反映しているとももちろんいえません。また、ある意味インテリ層の人たちはこの国民、ひいては全ヨーロッパの行事を少し引いた目で見ているのかもしれません。

そして、私にとっても始めて見たユーロビジョンの感想は・・・うーん、派手。ところどころで火や花火が出てきます。お国柄が出ている国もあれば、よりポピュラー路線で行く国もあり、言語も英語で歌う国もあれば、自分の言語で歌う国もあり。優勝するために色々なストラテジーが組まれているのでしょうか。歌も、地味よりは派手でインパクトのある歌の方がいいようです。確かに、この大会で優勝するには、よりユニバーサルにアピールするのが必須です。どこまで国のカラーを出して、どこまでポピュラー路線にするのか、そのさじ加減が難しいのかもしれません。

2012/05/26

奇跡の一週間

すいません。ちょっと大げさなタイトルでした。でも、この一週間、本当に奇跡のように毎日いいお天気でした。朝起きるとお日様が照っている。サマードレスにサンダルという格好でも全然寒くない(普段はオープントウの靴は夏でも寒くて履けません)。娘の学校からは、帽子と日焼け止めクリームを持たせるよう連絡が来る。こんなことは、少なくともスタヴァンゲルでは滅多にありません。私の記憶をたぐりよせると、こんなにいいお天気は、私たちが引っ越してきた4年前の夏以来ではないでしょうか。ただ、私たちは、夏に日本に帰ったりしてあまりノルウェーにいないので、暖かい日を逃しているのかもしれませんが、ノルウェーにいた人曰く、「去年は、待てど暮らせど、夏はとうとうやってこなかった」そうなので、4年ぶりの素晴らしく良い天気、というのも大げさではないかもしれません。

こうなると、ノルウェー人はちょっと軽いパニックです。この機会を逃すな、とばかり、みんなお日様にたっぷりと当たります。ウチでも、学校帰りにトイザラスに寄ってビニールプールをや水鉄砲を買って帰りましたが、お店では同じようにプールや外で遊ぶおもちゃを買う人たちでいっぱいです。また、この機会に庭の手入れをするのか、ガーデニングセンターも大人気です。スーパーでは、みんなソーセージやバーガーなど、外でバーベキューするものを買い求めていました。

家に帰って、さっそくプールを出し、みんなで水着に着替え、去年買ったわりに一度くらいしか使わなかったガーデンチェアーとテーブルのセットを並べ、スイカやアイスを食べ、ちょっと錆び付いたバーベキューグリルでサーモンとソーセージを焼いて食べました。両隣のお宅でも同じようにプールを出し、バーベキューをし、子供たちはパンツ一枚で走り回っています。大人も庭のイスに座って日光浴。

先日は娘達に新しい自転車を買いました。普段ぱっとしない天気だと、学校から帰ってきて外で自転車の練習、という気分でもないので、娘達は自転車に乗るのがあまり上手ではありません。上の娘など、まだ補助輪なしの自転車に乗れません。でも、この数日少しづず練習したおかげで随分上手になりました。

下の娘は庭で自転車の練習

2012/05/21

プレイデート

プレイデート、という言葉は日本でも使われるのでしょうか?ノルウェーでも使うのかどうかよく分かりませんが、英語ではよく使う表現です。なんのことかというと、単に、子供を一緒に遊ばせましょう、ということですが、今どきは親も子供も忙しいので、ちゃんと日時を決めておかないと、一緒に遊ぶこともままならないのです。特に娘の学校はスクールバスも走っているほど、学校から遠いところに住んでいる子供も多いので、一緒に遊ぶとはいえ、親が送り迎えをしないといけない場合がほとんどです。なので、子供のお稽古や親の都合など、いろいろと調整して、やっと子供は学校以外のプライベートな時間に一緒に遊ぶことができるのです。

先日下の娘が幼稚園の「親友」たちとプレイデートしました。よく考えて見たら、上の娘にはいろいろプレイデートをアレンジしているのに、下の娘はまだ幼稚園のお友達とプレイデートしたことがない、という事実に最近気付いたので、これではいけない、と、娘の友達のママのひとりに「プレイデートしませんか?」ともちかけたところ、あれよあれよ、という間に、娘がいつも一緒に遊んでいる親友4人といっぺんにプレイデートすることになりました。いつもは、一人の子と予定を合わせるのにも苦労するのに、4人みんなと都合が合うなんて、星の巡り合わせとしか思えません。

集まった4人の女の子たちは、ノルウェー人と日本人ハーフのうちの娘のほかに、両親がアジア系ノルウェー人とデンマーク人、アメリカ人とノルウェー人、そしてコロンビア人とベネズエラ人、という、民族的にも言語的にもばらばらの子供たち。こうして、いろいろなバックグランドの子供たちと当たり前に遊べるのが、インターナショナルスクールのいいところです。そして、私意外の親御さんはみんな石油関係のお仕事をしているのは、やっぱりスタヴァンゲル。そういう意味で、国籍は多様でも、プロフェッショナルの分野に偏りがあります。

2012/05/19

ノルウェーのナショナルデー

やっと終わった・・・何って、5月17日の憲法記念日。

先週は基本的に忙しかったのですが、火曜日にトロムソに日帰り出張したのがやっぱりきつかった。スタヴァンゲルからトロムソへは直行便が出ていないので、オスロ経由で行ったのですが、朝の5時半に家を出て、10時半ころトロムソに到着、11時半からプレゼンをしてそのあとミーティング、そして4時半の飛行機でスタヴァンゲルへ。家に着いたのは夜の8時。疲れた・・・。そして次の日はミーティングやらセミナーやらで一日が終わり、疲れが残ったままに17日の朝。

5月17日はノルウェーがデンマークから独立して独自の憲法を制定した記念すべき日、ということで、もちろん国の祝日。この日、各地で子供たちのパレードが行われます。娘の学校もパレードに参加します。英国学校ではレセプションと呼ばれる、日本で言う年長さんの年からこのパレードに参加するので、娘は去年からパレードに参加したのですが、私はそのとき学会でハワイに行っていて、なんと帰ってくる日にちを計算ちがいしてパレードに間に合わなかったために、娘のパレードを見逃してしまう、という大失敗を犯し、また、全て一人でやらなければならなかった夫にはいまだに嫌味を言われます。

さて、パレードで子供たちは普通ノルウェーの民族衣装で参加しますが、英国学校では民族衣装は着ないで、代わりに学校の制服でパレードします。パレードは朝10時からなので、子供たちは9時に集合です。この日は朝からひどい天気でした。寒いし、雨も降ったり止んだりしています。これが他の日だったら外に出ないで一日家にこもっていたいような天気ですが、パレードなので仕方ありません。子供に温かいウールの下着を着せて、集合場所に向かいます。着いて見ると、みんな悪天候の中、それでもパレードということで少し興奮気味でしたが、中には泣いている子もいます。私だって、このクソ天気の悪い中パレードしろ、と言われたら泣いちゃうかも、気持ちは分かるよ、と、同情の視線を向けつつ集合場所を後にして、パレードの通過地点に向かいました。

それでも道端には沢山の人が集まり、パレードが始まるのを待っています。それにしても、この天気。5月だというのに、また冬に逆戻りしてしまったようです。春は一体どこへ行ってしまったのか。もう戻って来ないのか。おしゃれより防寒を優先させた格好で来てよかった。周りを見渡しても、顔見知りの英国学校の親御さんたちは、ほとんど防寒優先の格好でした。まあ、自分の国の祝日ではないので、気楽なのかもしれません。一方で、ノルウェー人はみんな民族衣装を着ています。でも、雨なので雨合羽を着ていて、せっかくの衣装も良く見えません。


せっかくの衣装も雨合羽でよく見えません。

2012/05/16

ノルウェー語のテストもうすぐです!

「果たして、私にもノルウェー語が流暢に喋れる、などという日が来るのだろうか?」そんなことを考えてしまうのは、あと2週間ほどでノルウェー語のテストだからでしょうか。受けるのは、レベル2のノルウェー語のテスト。一応中級だと思うのですが、在ノルウェーもうすぐ4年の身としては、「まだそんなレベルなの?」と言われても何も言い返せない程度のものです。しかし、このレベル2というのは、実は移民には大切な登竜門。なぜかと言うと、永久居住者になるには、このレベルをパスしないといけないことになっているからです。

ノルウェーに移民したい人は、ノルウェー語ができるのが必須です。これは、250時間のノルウェー語と50時間のソーシャルスタディーのクラスに出席することでクリアできますが、まず、私の場合、クラスをとり始めるのが遅かった。普通は移民してきてすぐに始めるらしいのですが、私の場合は新しい仕事に慣れるのに精一杯でそれどころではなく、さらに妊娠・出産も重なって、結局ちゃんとクラスを取り始めたのは、やっと2年ほど前。それでも、始めてからは、わりと真面目にクラスに出席していましたが、学会や仕事の都合などで休みが重なったりすることもしばしば。しかし、必須のクラスであるため、出席のチェックがとても厳しく、私は未だにこの250プラス50時間をクリアしていません。さらにこの学期はノルウェー語のクラスをお休みしているので(フルタイムで働いて、小さい子供がいる上に夜間の語学のクラスを取るのはさすがにちょっと疲れた!)、一体いつになったらこの条件をクリアできるのかわかりません。そんな折、レベル2のノルウェー語のテストをパスすれば、クラスに出席するのは免除される、という話をきき、それならばいっそテストに合格してしまえ、という戦略に切り替えることにしたのです。

一応模擬テストでは合格しているので、全くムリ、ということもないだろう、と自分に言い聞かせていますが、テストは、ヒアリングと筆記に加えて会話のテストもあり、私はヒアリングと会話に関しては全く自信ありません。ノルウェー語学校の先生は「会話で落ちる人はほとんどいないから」と言って励ましてくれますが、確率はゼロでないわけで、きっと私みたいな人が落ちるんだ、と気持ちはネガティブです。しかし、あまり後ろ向きになっていても拉致があかないので、この2週間はできるかぎりノルウェー語で会話する、という目標を立ててみました。

2012/05/13

自転車でエクササイズ

日本で自転車というと、ちょっとそこまで行くのに、という感覚でなはいかと思うのですが、ノルウェーで自転車というと、もっとスポーツとしての自転車競技が思い起こされるように思います。見かける自転車も、日本によくある、前に籠がついているような自転車はあまり見たことがありません。もっと、スポーツ仕様で、前のめりになって乗るタイプです。また、ヘルメットの着用が義務付けられているので、普通の「ちょっとそこまで」という服装で自転車に乗ると、どう見てもヘンです。だからなのか分かりませんが、道行く自転車の人たちはみんな自転車用の服を着ています。あの、ツール・ド・フランスなどで見るような体にぴったりしたやつです。そうでなければトレーニングスーツみたいなのを着ていて、そう、まさに「トレーニング」の様相です。

サイクリングというものは、ノルウェーではとても人気があるようです。たくさんの人がエクササイズの一環としてサイクリングしているようですが、特に高学歴・高収入の中年男性の間で人気があるそうです。理由のひとつは、本気でサイクリングするような自転車はすごく高いからでしょうか。下手したら中古車一台買うような値段です。さらに、サイクリング用のスーツ、ヘルメット、靴、手袋、サングラス、などなど、サイクリング用品が必要になる上に、自転車整備用のツールなどまで揃えたらかなりの出費です。

私が今住んでいる家は丘(というか、山)の上にあり、道路も整備されていて広く、山をぐるっと一回りするようなループになっているので、自転車のトレーニングをしている人をよく見かけます。しかし、登りはハンパではありません。私は、下の娘の育休中できるだけ毎日散歩に行くことを自分に課していたので、そのループをよく散歩していたのですが、ベビーカーを押して歩いて一周45分くらいかかります。そして、家に帰るころには、もう汗だく。トレーニングしている人たちは、そのループを自転車で登ったり下ったりしているわけです。

また、サイクリングのサークルのようなものもあるようで、グループでぞろぞろと自転車をこいでいる男性たちの姿もよく見かけます。なぜ、男性なのか、よくわかりませんが、有名な自転車レースなどを見ていても、男性ばかり。自転車には男のロマンというものがあるのかもしれません。

2012/05/11

子供と日本語

たまにスタヴァンゲル在住の日本人のお母さん達に会う機会があります。みなさんノルウェー人と結婚してここに住んでいるので、子供はみんな日ノルのハーフです。こうして日本語を話す機会があるのは、私にとってもリフレッシングであり、また、子供たちにとっても、数少ない日本語の会話を耳にするチャンス。そして、もしかして日本語で会話してくれるかも、なんていう期待もしているのですが、なかなかそううまくもいきません。

うちの娘以外の子供たちはみんなノルウェーの学校や幼稚園に行っているのがほとんどです。幼稚園は英語ノルウェー語両方のところに行っている子もいますが、小学校からはノルウェーの学校に行くようです。それは当然といえば当然で、ノルウェーでは大多数の子供たちが公立学校に通うので、普通にノルウェーで生活していたらノルウェーの学校に行くのが当たり前です。なので、私が会ったことのある日本人とノルウェー人のハーフの子は、ほとんどノルウェー語が第一言語です。もちろんノルウェーでは小学校1年生から英語を習うので、みんな最終的には英語が話せるようになると思いますが、小学校入学前や低学年の段階では、英語はあくまでも第二言語で、そんなに上手くは喋れないようです。

一方、ウチの子供たちの場合、英語とノルウェー語、どちらが母国語なのか、私にもよくわかりません。毎日学校で英語を喋っている分英語が話しやすいようですが、ノルウェー語も別に問題なく使っています。ノルウェーに住んでいて、自然に耳に入ってくるのと、夫や夫の家族とのコミュニケーションからくるのでしょうか。確かなのは、彼女たちの母国語は日本語ではない、ということです。

ウチでは、子供たちは「ママはノルウェー語が下手」というのを知っているので、私にノルウェー語では話しません。同時に、「ママは英語が話せる」というのも知っているので、日本語でも話してくれません。なので、先日日本人の研究者の人が来ていたとき、「彼は日本語しか喋れないから、日本語で話してあげてね」と言って日本語で会話をさせようとしたのですが、彼が夫と英語で喋っていたため、ウソは早速見抜かれてしまい、「He CAN speak English!」と言って、それからは英語でしか喋ってくれませんでした。まあ、ちょっとムリがあったかな。

2012/05/09

「先生の話をきく」という能力

上の娘が行っているダンスのクラスは5、6歳、バレエのクラスは6,7歳を対象にしています。先日バレエの方の授業参観がありました。普段のレッスンは保護者立ち入り禁止で一体どんなことをしているのか分からないので、授業参観に行ってやっと、ああ、こんなことをしてたんだ、とレッスンの内容を知ることになります。私は自分ではバレエを習ったことがないので、6,7歳のレベルでどんなことをするのか全く分かりませんが、行って見た感想は、「もうちょっとビシバシいってもいいんじゃないの?」、というものでした。この年ではまだ「踊る楽しさ」を発見するのが優先、ということなのかもしれません。しかし、一応第一ポジション、第二ポジション、などとバレエの基礎をやっていましたが、なんというか、あまい。子供たちのポーズは「見よう見まね」程度のもので、細かいところまでチェックが入っていないのは、素人の私の目から見ても明らか。そして、残念なのは、先生が「もう少しこうやって」「背筋を伸ばして」みたいな、ちょっとした指導をしてあげたら、みんなもっと格段に上手になるだろうに、と思ったからです。

しかし、「厳しい指導」というものは、ノルウェーではあまり歓迎されないのかもしれません。「それじゃあ子供が可哀想」というセンチメントがあるように思います。また、厳しい指導についてくる「競争」や「優劣」みたいなものも、ノルウェーでは、少なくとも小学生のレベルではタブーのようです。上手になることより、あくまでも、みんな一緒に楽しく、というのがモットー。また、ノルウェーの子供たちはおそらく厳しい指導というものに慣れていないので、そんな指導を受けたら即親に報告して、親から先生に苦情が来るかもしれません。

また、よく聞くのは、ノルウェーの子供たちは先生に対する敬意というものがない、という話です。ウチの娘達は英国学校に通っているので、私は実際にノルウェーの幼稚園や小学校というものに触れた経験がないのですが、ダンスのクラスに来る子供たちとその親にその片鱗を見たような気がします。

まず、クラスに平気で遅れてくる。そして、学期の初めに、「レッスンの前にトイレを済ませておくように」と注意を受けているはずなのに、ちゃんと守らないので、毎回必ず何人か「トイレ~」と言ってレッスン中に出てきます。その度に先生は、レッスンを中断してその子をスタジオの外に出さないといけません。また、これは先生からチラッときいた話ですが、子供たちは、先生の話をちゃんときかない。そして、先生の話をきいていなければ、何をするのか分からない。上達もしない。

もちろん、これは一部の話であって、みんながそうだ、というわけでわありませんが、そういう一部の子供たちの態度がクラス全体のダイナミックスに影響するものです。それは、大学生を教えていても感じることです。全員とはいいませんが、似たような若者は大学にも沢山います。そして、そういう態度はクラス全体に伝播して、全体的にあまり先生の話に注意を払わない雰囲気というものが生まれてくることがあります。そして、一度そうなってしまうと、元に戻すのは難しいのです。

2012/05/06

天気の良い日曜の午後には

このところ、変な天気が続いています。晴れて気持ちいいな~、なんて思っていると、その5分後に雪やあられが降ってきたり。また、家の中から外を見ると晴れているので、ぽかぽかしているのかと思いきや、外に出てみると「寒っ」。それも、ちょっと肌寒い、なんてものではなく、5度とか6度とか、5月とは思えない寒さです。しかし、どんなに寒くても、日が照っていると、なんとなく外に出て何かしなくては、と思うのは、やはり、これを逃したら次いつ太陽を見られるかわからない、という北欧の天気のせい。特に、週末には、やはり子供たちを連れて外で何かしにいかないと、という、強迫観念にも似た気持ちが湧いてきます。ノルウェーでは、子供を外で遊ばせてあげないと可哀想、みたいな社会通念があるからです。特に天気の良い週末に子供を外にだしてあげないなんて、悪い親の見本みたいな感じです。

というわけで、「どこに行きたい?」と娘にきくと、ロンドンから帰ってきてからすっかりミュージアム好きの上の娘は、動物の剥製やら骨やらが並んでいるスタヴァンゲルミュージアムに行きたい、と言うのですが、ちょっと前に行ってきたばかりなのと、私が個人的にあまり好きでない(怖い!)ので、どこか他のところに行こう、ということで、ウトステインという僧院に行くことにしました。この僧院は中世に建てられた僧院だそうで、今はミュージアムとして一般公開されています。スタヴァンゲルからすこし離れた島にあるのですが、海底トンネルでつながっているので、フェリーなしでそのまま車で行けるので便利ですし、そっちの方面にはあまり行ったことがないので、ドライブもかねて行ってみることにしました。

友人のノルウェー人夫妻も誘って、スタヴァンゲルからのどかな農業地帯を抜けて、だいたい30分くらいで到着。友人夫妻はもう何度か来た事があるそう。それも、そこで催されたパーティーに行ったそうです。ミュージアムの他にプライベートで貸切もできるのだとか。さらに、お化けが出る、というウワサもあり、そう言われてみれば、ちょっとスプーキーな雰囲気です。そういえば、さっきまで晴れていた空も、なんとなく暗~くなってきました。娘に「ここはお化けが出るんだって。もしかしたらお化けに会えるかもしれないね。」と言うと、娘は半分怖そう、半分嬉しそうな顔で「ほんと~?!」


お化けが出そう?

中庭。ちょうど雪も降り始めてきました。

2012/05/04

そんなんでいいの!?

今日は金曜日。そして、(珍しく)とってもいいお天気。ちょっと軽い足取りで家を出て、学校・職場に向かうべく車を運転していると、なんだかいつもよりすいすい進みます。道路が格段にすいているのです。いつもなら渋滞で、20分くらいかかる道のりが、10分で着いてしまいました。そして、職場に行くと、駐車場も、かなり場所が空いています。いつもなら、やっとスペースを見つけるくらい混んでいるのに。

ランチタイムにも、人があまりいません。いつもなら、テーブルの周りいっぱいに人がいるのに、今日はぱらぱら。博士課程のメキシコ人学生が「今日なにかセミナーでもあったっけ?」と私にきいてきたのは、私たちノルウェー語良く分からない組は、たまにアナウンスメントなどを逃してしまい、みんなが知っていることを知らないでいることがあるからです。後から来たノルウェー人同僚にきいても、別になにもないと思う、とのこと。どうやら、金曜日で天気がいいために、みんな仕事に来ていないようだ、という結論に達しました。そんなんでいいの!?とはいっても、私たちの仕事はフレキシブルなので、家で仕事をしていたり、また、今日は休んで明日仕事、など、わりと自由に時間をずらすことが可能なので、みんながさぼっている、と言っているわけでもありません。実際片道1時間半かけて通勤している同僚は、月曜日と金曜日は原則職場に来ませんが、その分家で仕事をしています。

この、金曜日仕事に行く人が少ない、というのは、実はわりと毎週のことです。それは、朝の道路の渋滞状況からはっきり分かります。金曜日はいつもより確実に道がすいていますし、職場の駐車場も空きのスペースが沢山あります。ただ、今日は金曜日にプラスしてお天気もよかったので、いつもよりさらに仕事に行く人が少なかった模様。

2012/05/02

ノルウェー人と日焼け

日本はゴールデンウイークですが、ノルウェーでも学校が、月、火とお休みだったので、連休だった人もたくさんいたと思います。

さて、そうして連休明けの今日職場に来てみたら、やけにみんな日焼けしています。同僚の一人は、サングラスのあとまでくっきり。他の同僚も「一日庭で日光浴していたら、こんなに日焼けしちゃった」と言っていました。どうやら、週末お天気が良かったので、みんな外で過ごしたため、日焼けしてしまったようです。ノルウェー人、また、他のヨーロッパ人もそうかもしれませんが、みんな日焼け好きのように思います。もちろん個人差はありますが、概して適度に日焼けしていた方が良い、と思われているようです。

これは、バケーションと関係があるのでしょうか?つまり、天気の悪いノルウェーにいたらなかなか日焼けできないけれど、南にバケーションに行けばこんがり日焼けして帰ってくるのがお約束。そういう意味で、日焼けはスタータスシンボルなのかもしれません。また、健康のため、という理由もあるかと思います。日照時間が短い北欧の冬は、ビタミンD不足になりがちなので、太陽が出ていたら、当たってビタミンを作るべし、ということになっています。また、アウトドアアクティビィティー好きのノルウェー人は、外にいる分、日にも焼けやすいことでしょう。

しかし、はっきり日焼けの努力をしている姿も見て取れます。例えば、晴れて天気の良い日の庭の芝刈り(もちろん機械で)などは、男性なら上半身裸、女性なら上はビキニ、などで行っているのも見かけます。また、庭で日光浴するのもよくあることです。確かに、北欧に住んでいると、太陽が出たとき、次にいつ出て来るか分からないので、「今当っておかないと」みたいな気持ちはありますし、太陽が肌にあたる心地良い暖かさは、そんな経験をする機会が少ない分、大変貴重で、幸せに感じます。しかし、それは別に服を着ていてもできるわけですから、やはり服を着ないでやっている場合は日焼け目的ということではないでしょうか。

2012/05/01

プレイケストーレンに登ってきました

先週は、オスロの北にあるオース(Ås)の大学でリサーチフェローをしている若い日本人の研究者の人が来ていました。セミナーで発表してくれるようにお願いしてきてもらったのですが、個人的にも知り合いなので、セミナーが終わったあともそのまま残ってもらったのです。彼と始めて会ったのはコロラドにいた頃です。私たちはコロラド州立大学に勤めていたのですが、同じくコロラドにある、コロラド大学でポスドクをしていたのが彼です。環境経済学者、ということで、分野も重なるし、また、夫の研究分野と同じなので、コロラドでも何度か会ったのですが、その後学会で会ったとき、ノルウェーの大学で働くことになった、ときいたのが、もう二年ほど前でしょうか。その後、何度もスタヴァンゲルに招待しようとしたのですが、「なぜ明日できることを今日する必要があるのか?」となんでも先送りにする習性のある夫に任せていたため、全く進展がないので、とうとう私がイニシアティブを取り、今回の招待に至ったわけです。

最初にスタヴァンゲルにおいでよ、と招待した頃から彼が行ってみたいと言っていたのがプレイケストーレン。リーセフィヨルドから600メートルほど垂直に上がった崖です。その崖の上が平らになっていて、その姿が司祭が説教する台のようだ、と、「Pulpit Rock」の英語名がついています。スタヴァンゲルエリアでは、一番の観光名所です。もちろん、そのまま崖を登ることはできないのですが、後ろから回っててっぺんに行くことはできます。一応目安は片道2時間のハイク、ということになっていますが、普通の人は1時間半くらいで登れるようです。一週間前に夫がアメリカ人の同僚を連れて行ったときは、まだ雪が少し残っているものの、問題なし、ということで、土曜日に彼とふたりで行く予定になっていました。しかし、そこはノルウェーのこと。どんな天気になるかわかりません。一応天気の様子を見て、あまり激しい雨などだったら中止にしよう、と思っていたのですが、当日はなんと、ぴっかりいい天気!暑くも無く、まさにハイキング日和です。

私はプレイケストーレンに登るのはこれで二度目になります。始めて登ったのは、まだノルウェーに引っ越す前。もう、7年も前になるのでしょうか。そのときは登り切ったものの、けっこうキツかったのを覚えています。また、一緒に行った夫(当時の彼氏)のお母様はすいすい登っていて、さすがノルウェーの人は足腰が強いなあ、と感心したのを覚えています。

夫は娘達を連れて映画を見に行くと言うので、彼らを中心街で降ろし、日本人ふたりはフェリーに乗ってプレイケストーレンの入り口に向かいました。入り口の駐車場に車を止めて、いざ!でも、駐車場の時点ですでに素晴らしい景色。もうこれで満足して帰ろうか、なんていう話も出ましたが、がんばって頂上を目指します。

登り口。この時点ですでにそれなりの高さです。
2+2t とは、目安として行きに2時間、帰りに2時間みよ、ということ。