自転車でエクササイズ

日本で自転車というと、ちょっとそこまで行くのに、という感覚でなはいかと思うのですが、ノルウェーで自転車というと、もっとスポーツとしての自転車競技が思い起こされるように思います。見かける自転車も、日本によくある、前に籠がついているような自転車はあまり見たことがありません。もっと、スポーツ仕様で、前のめりになって乗るタイプです。また、ヘルメットの着用が義務付けられているので、普通の「ちょっとそこまで」という服装で自転車に乗ると、どう見てもヘンです。だからなのか分かりませんが、道行く自転車の人たちはみんな自転車用の服を着ています。あの、ツール・ド・フランスなどで見るような体にぴったりしたやつです。そうでなければトレーニングスーツみたいなのを着ていて、そう、まさに「トレーニング」の様相です。

サイクリングというものは、ノルウェーではとても人気があるようです。たくさんの人がエクササイズの一環としてサイクリングしているようですが、特に高学歴・高収入の中年男性の間で人気があるそうです。理由のひとつは、本気でサイクリングするような自転車はすごく高いからでしょうか。下手したら中古車一台買うような値段です。さらに、サイクリング用のスーツ、ヘルメット、靴、手袋、サングラス、などなど、サイクリング用品が必要になる上に、自転車整備用のツールなどまで揃えたらかなりの出費です。

私が今住んでいる家は丘（というか、山）の上にあり、道路も整備されていて広く、山をぐるっと一回りするようなループになっているので、自転車のトレーニングをしている人をよく見かけます。しかし、登りはハンパではありません。私は、下の娘の育休中できるだけ毎日散歩に行くことを自分に課していたので、そのループをよく散歩していたのですが、ベビーカーを押して歩いて一周45分くらいかかります。そして、家に帰るころには、もう汗だく。トレーニングしている人たちは、そのループを自転車で登ったり下ったりしているわけです。

また、サイクリングのサークルのようなものもあるようで、グループでぞろぞろと自転車をこいでいる男性たちの姿もよく見かけます。なぜ、男性なのか、よくわかりませんが、有名な自転車レースなどを見ていても、男性ばかり。自転車には男のロマンというものがあるのかもしれません。


さて、夫も去年くらいからサイクリングを始めました。とはいっても、そんな馬鹿高い自転車ではありませんが、夫の両親が誕生日にプレゼントしてくれた自転車で、まあ、そこそこの自転車でしょうか。始めは普通にジムに行く格好でサイクリングしていたのですが、長時間乗っているとさすがにおしりが痛いそうで、とうとうサイクリング用のパンツ（おしりにパッドがついています）を買い、家の前から山のループを5，6週しているようです。

職場の同僚も、サイクリングしている人はたくさんいます。そして、毎年6月に行われる大きな自転車の大会に、去年から学部として参加しています。といっても基本的に個人競技なので、グループ参加といっても、みんなで学部おそろいのスーツを着てサイクリングするくらいですが、今年はとうとう夫も参加です。この大会は、少し南にあるエーガスンというところからサンドネスまで、ほぼ100ｋｍの道をサイクルするレースで、途中山道や砂利道ありのけっこう過酷なレースらしいです。わりと普段からトレーニングしている人でも、5時間くらいかかるようです。また、お天気が良いという保障はなく、実際一昨年は雨風でたいへんつらいレースだった、という話をききました。同僚の女性たちも、もちろん何人も参加します。現在妊娠6ヶ月の同僚も参加すると意気込んでいますが、ころんだりしないかと、私は心配です！でも、お医者さんにも、ムリしなければ大丈夫、と言われたそうで、やめる気配はありません。

え、わたし？もちろん参加しません。基本的に運動好きでもないので、わざわざそんな大変な思いをして自転車に乗ろうとは到底思えません。学部ののぼりでも持って応援に専念したいと思います。でも、アフターパーティーはもちろん参加です！今年は「サマーフェスト」と題してレストランで行われるそうで、なかなか太っ腹です。

というわけで、自転車に対してあまりやる気のない私ですが、今日は子供たちはおじいちゃん、おばあちゃんのところにお泊りに行っていたので、夫とふたりでサイクリングに行ってきましたよ！自転車は、やはり夫の両親からプレゼントしてもらって、ガレージで埃をかぷっていたもの。まだ1，2回乗っただけです。家の前からループで下に行き、そこから近くの湖の周りを一周、そこからループに戻って山を登り、さらに山の裏側まで回って、また家に戻る、という、全部で7，8ｋｍのコースでしたが、ところどころに坂があって、きつかった！でも、なんとか最後まで自転車こぎました。満足感はありましたが、だからといって頻繁にしたい、というものでもありませんでした。私は地道にトレーシーでトレーニングします。