2012/05/19

ノルウェーのナショナルデー

やっと終わった・・・何って、5月17日の憲法記念日。

先週は基本的に忙しかったのですが、火曜日にトロムソに日帰り出張したのがやっぱりきつかった。スタヴァンゲルからトロムソへは直行便が出ていないので、オスロ経由で行ったのですが、朝の5時半に家を出て、10時半ころトロムソに到着、11時半からプレゼンをしてそのあとミーティング、そして4時半の飛行機でスタヴァンゲルへ。家に着いたのは夜の8時。疲れた・・・。そして次の日はミーティングやらセミナーやらで一日が終わり、疲れが残ったままに17日の朝。

5月17日はノルウェーがデンマークから独立して独自の憲法を制定した記念すべき日、ということで、もちろん国の祝日。この日、各地で子供たちのパレードが行われます。娘の学校もパレードに参加します。英国学校ではレセプションと呼ばれる、日本で言う年長さんの年からこのパレードに参加するので、娘は去年からパレードに参加したのですが、私はそのとき学会でハワイに行っていて、なんと帰ってくる日にちを計算ちがいしてパレードに間に合わなかったために、娘のパレードを見逃してしまう、という大失敗を犯し、また、全て一人でやらなければならなかった夫にはいまだに嫌味を言われます。

さて、パレードで子供たちは普通ノルウェーの民族衣装で参加しますが、英国学校では民族衣装は着ないで、代わりに学校の制服でパレードします。パレードは朝10時からなので、子供たちは9時に集合です。この日は朝からひどい天気でした。寒いし、雨も降ったり止んだりしています。これが他の日だったら外に出ないで一日家にこもっていたいような天気ですが、パレードなので仕方ありません。子供に温かいウールの下着を着せて、集合場所に向かいます。着いて見ると、みんな悪天候の中、それでもパレードということで少し興奮気味でしたが、中には泣いている子もいます。私だって、このクソ天気の悪い中パレードしろ、と言われたら泣いちゃうかも、気持ちは分かるよ、と、同情の視線を向けつつ集合場所を後にして、パレードの通過地点に向かいました。

それでも道端には沢山の人が集まり、パレードが始まるのを待っています。それにしても、この天気。5月だというのに、また冬に逆戻りしてしまったようです。春は一体どこへ行ってしまったのか。もう戻って来ないのか。おしゃれより防寒を優先させた格好で来てよかった。周りを見渡しても、顔見知りの英国学校の親御さんたちは、ほとんど防寒優先の格好でした。まあ、自分の国の祝日ではないので、気楽なのかもしれません。一方で、ノルウェー人はみんな民族衣装を着ています。でも、雨なので雨合羽を着ていて、せっかくの衣装も良く見えません。


せっかくの衣装も雨合羽でよく見えません。


そうこうしているうちに、パレードが始まりました。やはり、みんな雨合羽を着ていてあまり衣装はよく見えませんが、国旗を持って誇らしげです。娘の学校の子供たちは、「制服」という、ノルウェーの学校にはないコスチュームが売りですが、ここでも、みんな雨のためジャケットを着ていて制服が見えないため、ただそこいらの子供たちが歩いているようにしか見えません。それでも、子供たちはそれなりに嬉しそうに旗を振り、笑顔でパレードしていました。


ノルウェーの憲法記念日に英国の国旗でもいいんだっけ?
パレードの後子供たちはスクールバスで学校に戻り、そこでお楽しみ会のような催しがあります。私たちもパレードを後にして学校に向かうのですが、車に戻る途中にカフェが!まさに地獄に仏の心境でカフェに入り、温かいラテとシナモンロールをいただいてとっても幸せ。

カフェの中はやはりナショナルデーのデコレーション
その後学校でケーキやソーセージを食べたり遊んだりして、家に帰ったのが午後2時ころ。友人のノルウェー人夫妻がディナーに来るので、ちょっと昼寝をして、そのあとディナーの準備。ノルウェーのナショナルデーなのに今日のメニューは手巻き寿司です。

旦那さんと息子さんはジーンズ姿でしたが、奥さんと娘さんはちゃんと民族衣装を着ていました(すいません、写真撮るの忘れました!)。この、ブーナードと呼ばれる民族衣装は、ぱっと見素朴ですが、刺繍に手間隙かかっているのと、銀製のアクセサリーなどが付く為、トータルで50万円から100万円くらいするのだそうです。友人のノルウェー人女性は、少女の頃から誕生日や記念日に親や親戚から少しずついろいろ貰って、全部そろうのに10年以上の月日がかったといいます。また、サイズを変えるのも可能なので、例えば年齢とともに腰周りが大きくなっても調整できるのだそう。そうやって、一生付き合っていく衣装なのだとか。日本の着物とも通じるものがあるのかもしれませんね。

写真はウィキペディアより

さて、ノルウェーの学校は翌日はお休みだったようですが、英国学校は普通に登校日でした。17日に忙しい一日を送り、たくさんお菓子やキャンディーを食べ、夜更かしした子供たちは朝たいへん機嫌が悪く、同じく疲れて機嫌の悪い私たちとさんざん言い争いをして、少し遅れ気味で学校に着いて見たら、どうやらどの家でも同じだったらしく、同じように遅れて到着する親子がたくさんいました。ノルウェーの学校みたいに、いっそお休みにしてくれたらよかったのに・・・。

2 件のコメント:

  1. 当日、そちらはお天気が悪かったのですね・・・
    ジュネーヴ周辺も曇り空で いつもより寒かったですが
    厚手の民族衣装には丁度良い天気(笑)
    かなりの人が着て参加していました。

    娘たちには高校卒業の時にブーナード、作りました。
    英国では着る機会が無いようで残念です。

    日本語・・・の記事にコメントいたしましたが・・・

    返信削除
    返信
    1. ノルウェー人の同僚は何年か前にニューヨークでナショナルデーを迎えたので、ブーナードを着てマンハッタンを歩いたそうですが、ブーナードは民族衣装としてはちょっと地味というか、普通の服との境界線が微妙なので、周りの反応はいまいちだったそうです。イギリスでも同じような扱いを受けるかもしれませんね。

      削除