2012/03/29

北欧ミステリー

私は昔からミステリーが大好きで、よく読んでいるのですが、ノルウェーの人もミステリーが大好きです。そして、ノルウェーでは、なぜか復活祭はミステリー、と決まっていて、本屋さんでも大々的にキャンペーンが張られたり、テレビでもミステリーのドラマを放送したりします。もうすぐ復活祭なので、ミステリー熱も自然盛り上がるというものです。

私が北欧のミステリーにはまったのは、たぶん10年近く前にスウェーデンのヘニング・マンケルのワランダーシリーズを読み始めてからでしょうか。夫(当時は彼氏)が「この本面白いよ」と勧めてきれたのがきっかけです。カート・ワランダー(中年~高年)はスウェーデンの地方都市の刑事(警部?)なのですが、彼は連続殺人の犯人を追いかけてただでさえ大変なのに、私生活でも奥さんや娘、自分の父親との関係に悩んだり、運動不足で体重が増えたり、お酒を飲みすぎたりと、ぜんぜんかっこよくない主人公です。でも、その人間くさくて不器用で、普通の人と同じように悩みを抱えながら、殺人犯を追いかけるという暗くて難しい仕事と自分の生活をなんとか両立させようともがいているところが魅力です。ワランダーを読んでいると、理想的な家庭を持つ、「ミッドサマー マーダーズ(イギリスのテレビドラマ、知らない方、すいません)」のバーナビー警部がずいぶんうそ臭く感じるほどです。

今読んでいるのは、やはりスウェーデンの作家、カミラ・ラッケルバーグのシリーズです。これは、スウェーデンのリゾート地を舞台に、作家のエリカと刑事のパトリックのカップルが事件を追いかけるシリーズです。一作目からさっそく面白く、立て続けに読んで今3冊目を読み始めたところです。これは、女性作家が書いているだけあって、マンケルよりも女性目線で書かれていて、主人公のエリカ(三十台後半~)が自分のキャリアに悩んだり、妊娠中体重が随分増えたり、マタニティーブルーになったりと、共感が持てます。また、DV(ドメスティックバイオレンス)などの問題も取り上げられていています。でも、一冊目では大活躍だったエリカが2冊目ではあまり活躍してなかったので、ちょっと残念です。今後はもっと活躍してくれるのでしょうか。ところで、本の裏表紙に写真が載っているカミラさんが、またとっても美人で、なんだか「ボーンズ」(アメリカのテレビドラマです。またまた、知らない方、すいません)に出てくるブレナン博士を彷彿させます。

もちろん、この他にも北欧のミステリー作家はたくさんいて、ノルウェーのヨー・ネスボのシリーズはマーティン・スコセッシ監督で映画化されるとか。誰が主人公のハリーを演じるのか、もしかしてディカプリオか、と話題になっていましたが、その後どうなったんでしょうか。



北欧のミステリーの魅力は、やはりその独特の気候と殺人という題目が妙にマッチするところではないでしょうか。北欧の冬の暗~い感じや、夏の日の長~い感じが、他の国のミステリーにはない味をかもし出しているように思います。また、夏の間みんなバケーションに行っていて警察がやけに人手不足だったり、登場人物が医者の薦めで長期の病欠をとって静かな海辺の町に滞在したりするのも北欧っぽいな、と思ってしまいます。北欧に住んでみて北欧のミステリーを読むと、他の国に住んでいて「北欧ってこんななんだ~」と思って読むのとはまたちがった面白さがあります。

北欧の気候といえば、まだアメリカに住んでいた頃、デンマークに住んでいる夫(当時は彼氏)の親戚の家に遊びに行ったときに、「Miss Smilla's Sense of Snow」の本をいただいたのですが、あの本もデンマークの気候や社会が反映されているミステリー/スリラーなのではないかと、興味深く読んだのを覚えています。また、けっこう前のスウェーデンの映画「インソムニア」(その後クリストファー・ノーラン監督、アル・パチーノ主演でアラスカを舞台にハリウッドでも映画化されました)も、「そっかー、日が長いって、夜寝るのが大変なんだな~」と、当たり前といえば当たり前ですが、住んでいる人でないと実感できない感覚を味わったのを覚えています。

気に入った本や映画があるとその舞台に行ってみたくなるものですが、私はまだスウェーデンに行ったことがないので、ワランダーやエリカの本の舞台はまだ見たことがありません。ぜひ一度訪れてみたいものです。そのかわり、というわけではありませんが、来週から5日ほどロンドンに遊びに行く予定です。復活祭で娘達の学校が休みなので、ロンドンの知人のところに遊びに行くことにしました。ロンドンといえば、ホームズやアガサ・クリスティーの小説の舞台。とっても楽しみです!

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