2012/03/04

うるう日にプロポーズ?

同僚がふたり婚約したとききました。とはいっても、そんなにドラマチックな展開ではなく、もともとサンボーエン(日本では事実婚というのでしょうか?英語で言うドメスティックパートナー)で、もうずーっと一緒に住んで子供もいるカップルの話です。それがなぜいまさら婚約なのかというと、先日はうるう日、4年に一度しかこない日ですが、この日は女性からプロポーズしていいことになっているそうです。というわけで、同僚の女性は彼女のパートナーに、同僚の男性はそのパートナーからプロポーズされたそうです。

なぜそんなしきたりになったのかはナゾですが、こんな話はアメリカではきいたことがないので、ノルウェーの、もしくはヨーロッパの習慣なのでしょうか。プロポーズした女性は相手に承諾されれば問題ないですが、もし答えが「ノー」であった場合、リングをしていない指の恥を隠すため、手袋を12枚重ねてはめないといけないそうです。そのようなしきたりがあるのはびっくりですが、それがノルウェーで今でも健在、というのもびっくりです。私はいまどきのノルウェーの女性はそんなしきたりにとらわれず、プロポーズしたかったらするものと思っていたからです。けれど、もう長く実質夫婦として暮らしているようなカップルには、そういうイベントっぽいノリが必要なのかもしれません。同僚の女性は、私が「おめでとう」と言ったら、きょとん、とした顔で、「何の話?」と訊くので、「え、婚約したってきいたけど」と答えると、「ああ、でも私たちもう前から何回もプロポーズし合ってるの。でも、まだ結婚するに至っていないんだけど」とのことでした。一体どういうことなのか、未だに理解できません。



また、現在の彼氏と婚約秒読みとみられている同僚のシングルマザーは、バレンタインデーに彼とパリのエッフェル塔のてっぺんでディナーというロマンチックなデートをしてきたのですが、それは彼女から彼へのプレゼントでした。パリから帰ってきたとき、もちろん「どうだったの?!」と質問攻めにあった彼女ですが、プロポーズはなかったとのこと。彼女は4人姉妹の2番目で、パリに行く前、姉妹たちから彼氏に「期待してるわよ!」とか「マルタの指輪のサイズはX号よ!」とかさんざん電話攻撃があったりして、あまりに周りの期待だけが膨らんでしまったことと、また、その日その場所で他に3組もプロポーズしているカップルがいたそうで、本人たちは、これでは自分達にとってあまりスペシャルではない、と思ったよう。しかし、そんな状況の彼女なので、もちろんうるう日の翌日はみんなから「プロポーズしたの?」と質問されたのは、言うまでもありません。しかし、「強い女」を地でいってる感じの彼女が、「でも、やっぱりプロポーズは男性からして欲しい」なんて言うのをきくと、少し意外な反面、そのギャップが可愛らしいな、とも思います。

日本だとバレンタインデーは女性から男性に告白してよい、とされていますが、そんな話は日本でしかきいたことありません。アメリカでもノルウェーでも、どちらかというと、男性が付き合っている女性、もしくは奥さんになにかスイートなことをする、またはお互いなにかスイートなことをする、という感じでした。ホワイトデーというのも日本でしかきいたことありません。また、チョコレートに特別な比重があるのも日本のバレンタインデーの特色であるようです。私は、日本のバレンタインデーは、その日が持つビタースイートな感じとチョコレートのビタースイートがマッチして、独特の趣があると思います。でも、女性は大変ですよね。

それにしても、日本では毎年一度女性から愛を伝える日があるのに、ノルウェーでは4年に一度しかないんですね。その分特別ということでしょうか。その日ノルウェーでは婚約したカップルがたくさんいたことでしょう。

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