2013/01/01

クリスマス休暇終わり!

明けましておめでとうございます。忙しくて途切れがちなブログですが、今年もどうぞよろしくお願い致します!

日本ではやはりお正月がメインのこの時期かと思われますが、ノルウェーではお正月はあっさりしていて、大晦日に花火を打ち上げて盛大にパーティーをして、元旦に休んだらもう二日からは普通に仕事に行く人も多いようです。とはいえ、うちの子供の学校は今週いっぱいお休みなので、私たちは、たまった仕事を片付けるため、子供の通う学校で共働き夫婦のために有料で運営されているチャイルドケア(託児所みたいな感じでしょうか)に子供たちを預けて明日から仕事です。冬休み中にも仕事をする、という予定はまったく実行されずじまいでした。なぜなら、お正月はあっさりしていても、本命のクリスマスがあったからです。

子供たちにとっては「あーあ、もう終わっちゃった」と思われるクリスマスですが、大人たちは「やっと終わった」とほっと一息ついているところではないでしょうか。ノルウェー人はキリスト教国ということもあり、クリスマスは盛大です。ノルウェー人はクリスマス一ヶ月も前から準備に取り掛かります。家はクリスマス用に飾り立てられ、クリスマス用のクッキーをせっせと作ります。クリスマスのディナーに何を食べるかも決めないといけません。とはいえ、ノルウェー人のキリスト教に対する感覚はちょっと日本人の仏教に対する感覚に似ているようにも感じます。もちろん個人差はありますが、私の周りはあまり信心深い人はいないので、特にクリスマスに教会に行ったりもせず、単に大きなイベントとしてとらえられているように思います。日本では恋人同士で過ごすクリスマスも、欧米ではもっぱら家族で過ごすもので、反対に新年は友達や恋人と派手に祝う、という、日本とは逆の過ごし方です。しかし、日本同様、いえ、日本以上に、ノルウェーのクリスマスは商業化されています。


まあ、とにかくクリスマスのプレゼントが半端ではありません。だいたい、ひとり一個では足りないのです。例えば、私と夫から、夫の両親には各個人に2個づつ、プラスふたりに一個、合計5個プレゼントを買いました。子供にはさらに輪をかけて、私たちから6個くらい、夫の両親からこれまた6個くらい、さらに親戚からも何個ももらって、もうすごい数です。子供ひとりにつきこれですから、うちの子二人と従兄弟三人、計五人の子供へのプレゼントで相当の数です。ここに、前述の大人へのプレゼントも加わって、ツリーの下はもうプレゼントの洪水状態です。私のように、プレゼント一個もらうのが当たり前だった者には、これは行き過ぎではないかと毎年思うのですが、何度夫に「これでは、プレゼントの有難みというものが無くなってしまうのでは?」と言ってみても、「いや、そんなことは全然ない。バービーだって、一個もらうより四個貰った方が遊び甲斐があるんだ。」と、聞く耳持ちません。夫も子供の頃は十個もプレゼントを貰っていたそうなので、プレゼントが少ないと子供がかわいそう、と感じるようです。育ってきた環境の違いなの!?

2メートル以上ある大きいツリーでしたが、明らかにプレゼントがツリーからはみ出しています。

さらに、ノルウェーではクリスマスの朝、つまり25日の朝ではなく、24日のイブの夜にディナーのあと、みんなでプレゼントを開けるのです。この開け方も各家庭で違うのかも知れませんが、だいたい一つずつ開けるようです。つまり、「これは○○から××へのプレゼントです」と誰かがラベルを読み上げ、それが××に運ばれてきて、みんながそのプレゼントが開けられるまで待っているのです。一人一個ならまだしも、下手したら一人十個以上あるプレゼントをこうやって開けていると、ものすごく時間がかかります。ウチでもこれに毎年2時間以上かかり、そして終わったあとの居間はラッピングの山と化します。

毎年こんななので、プレゼントを買うのも大変な苦労です。夫もかなりストレスを感じているのですが、自分のプレゼントは別にどうでもいいにせよ、他の人へのプレゼントを減らすのはどうしても反対のようです。夫の母も「私もね、これでは毎年大変だから、せめてプレゼント一人二個までにしましょう、って一度提案したのよ。でも、だれも賛同してくれなかったの」だそうです。どうやら、私と夫の母は少数派のよう。また、これは夫の家族が過剰なのかとも思ったのですが、周りにきいても同じような感じらしいので、ノルウェー人全員とはもちろんいえませんが、少なくない家庭で同じような光景が繰り広げられているのではないかと想像します。

そんなわけで、クリスマス前は期末試験の採点とその他の仕事、そしてクリスマス行事(娘の学校のクリスマス演劇会やバレエのクリスマス発表会など)で埋まり、クリスマス休暇に入るとプレゼントの準備やらクッキー作りやらで忙しく、あまり休暇と呼べるような休暇でもなかったような気がしますが、少なくとも子供たちは楽しい時間を過ごしたようなので、まあ、よしとします。ちなみに、この年末家族みんなで風邪をひいたり、肺炎(今年は流行ったみたいです)にかかったり、と病気がちだったので、今年の目標は、より行き届いた健康管理。やはり、忙しくて体が弱っていると、病気にもなりやすいようなので、今年は雨ニモ風ニモ負けない丈夫なカラダを目指します!娘たちとは、今年は日本語をもっとがんばる、という目標を掲げました。

娘の学校の英語のスペル暗記用に壁に貼ってある黒板。今年は日本語がんばるぞ、ということで「にほんご」と書いたら、ママとは日本語、パパとはノルウェー語(Norsk)ということで娘が書き込んだようです。

4 件のコメント:

  1. 初めまして。フランスで大学教授(理学部)をしている日本人です。ノルウェーの大学事情も気になるので貴重な情報をいただいています。これからもどうぞよろしくお願い致します。
    chocolat

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    1. おお、今度ぜひフランスの大学事情について教えて下さい!

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  2. 大学事情、教育レベルも含め、日本よりはまだましだと思います。バカロレアの合格率が馬鹿みたいに上がって、ほとんど誰もが簡単にとれるようになり、よって、大学一年生では当然ながら玉石混淆。疲れます。
    ただ、最終的に厳しくふるいにかけられるので、生き残るのは僅かですが。雑用が降って来て、なかなか研究に専念できないのはノルウェーも同じでしょうか?

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    1. 私の大学はまだ公用語がノルウェー語なので(オスロやベルゲンでは英語もかなり使われているようです)、ノルウェー語ができない私にはそんなに雑用が回ってこないのが不幸中の幸い(?)でしょうか。授業も基本年に2クラス、と、多分他の大学より低めに設定してあるので、そういう意味では研究に専念しようと思えばできる環境なのが、ノルウェーの大学の良いところだと思います。テニュアの心配をしなくていいのも、精神的にずいぶんゆったりできる理由でしょうか。こうしてブログなどをやっていられるのも、ノルウェーの大学だからかもしれません。

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