2013/01/09

ベビーカー対おんぶ

今は子供も大きくなって、ベビーカーを押したり、オムツを交換したりすることもなくなり、本当に楽になったな~、と感じます。昔と比べると、出かけるときの荷物の量が全然違います。昔は、ベビーカーはもちろんのこと、おむつバッグ(ちゃんと補充してあるのを確認!)には泣き出したときのためのおもちゃやら、スナックやら、飲み物やら、ベビーフードやら、げっぷ用の布やら、寒くなった時用の服やらが入り、さらに街歩き用にベビービョルン(抱っこ用)も持って、もう出かける前に疲れちゃうような装備でした。確かに今でも、出掛けというのはそんなにすんなりいくものではなく、出掛ける、というときになって子供たちは、お人形を持っていくとか、おなかがすいたとか、こっちの靴がいいとか、タイツはくのイヤとか、もっとテレビ見る、とかいろいろ言い出すので、その子供たちをなだめすかしたり、どなりつけたりしてなんとか時間通りに家を出るのはチャレンジではあります。それでも、やはり前よりは楽だと思うのです。

大きな理由のひとつは、やはりベビーカーです。どんなに改良されて軽くなったりしても、どうしたってそれなりに大きくなくてはならないわけで、車の乗り降りの度に閉じたり開いたりして面倒くさく、お店の中や建物の中では大変に邪魔っけ。かといって、ないととても困る。それでも、私はアメリカやノルウェーという比較的広い場所で子育てしてきたのと、普段車なので公共の交通機関にほとんど乗ることがない、という点でまだ楽だったのではないかと思います。それは、日本に帰郷中に東京などに滞在した際、あまりの大変さに愕然としたからです。まず、駅全部にエレベーターがついているわけではなく、あってもすごく歩かないといけないところしかなかったり、込んでいて乗れなかったりして、かなり不便でした。また、階段を使うにも、ベビーカーを持って荷物を持って子供も持って、となると、もう限界寸前です。だから日本ではおんぶしているママも多いのでしょうか。

ところで、ノルウェーでもアメリカでも、抱っこ紐(ベビービョルンなど)はあっても、おんぶ紐、というのは見た事がありません。場所があるからなのか、赤ちゃんは基本的にベビーカーに収まっていて、だいたい抱っこ紐を使うのはあまり見かけませんが、いたとしたらそれは前中心で、あってもスリングで脇にかかえている、とか。確かに、おんぶすると、両手が使えるから楽ですし、また、例えばレストランなどで子供がぐずったとき、ベビービョルンなどで前抱っこしながら食事をしようとすると、赤ちゃんの頭に食べ物がこぼれてしまわないように注意を払う必要がありますが、だっこだったらそんな気遣いは無用でしょう(でも、背もたれによりかかれませんが)。ノルウェーでもアメリカでも、ぐずった子供を片手で抱っこしながら食事の支度をしたりする光景を見かけますが、それだと片手しか使えないし、子供の体重を片手で支えないといけないので疲れます。それでもおんぶ紐でおんぶしないのは、なぜなのでしょうか。


ノルウェーにいると、ベビーカーを見かけることがとても多いというか、みんなあまりにも当たり前にベビーカーで外出します(パパもですよ)。ノルウェーの人は、子連れや赤ちゃん連れでも、それで他の人に対して遠慮したり、申し訳なく思ったりすることはありません。狭い所でも、巨大なベビーカーでがしがし入ってくるし、大学の講義に赤ちゃん連れで来る人もいるくらいです(前にも書きました)。また、みんな散歩慣れしているせいか、ベビーカーの操作(?)が上手で、階段だって、ドアだって、お店の中だって、すいすいと進みます。それに比べると、日本ではベビーカーを見かける頻度は低かったように思います。例えば、日本の幼稚園で何か行事があったとき(参観日とか)、小さい下の子がいる親御さんはみんなおんぶして来ていました。それに対して、先日こちらで娘の学校の発表会があったとき、小さい子のいる親御さんはみんなベビーカーで来ていました。ベビーカーはさすがに教室の外や講堂の後ろにおいてありましたが、ここでもやはり、おんぶ紐ということはないのです。場所の広さ、狭さという違いでしょうか。でも、それだったら、例えば大都市ではおんぶしている人が多くなるハズですが、どうなのでしょうか。オスロは大都市とは全く言えませんが、やっぱりおんぶは見かけた記憶がありません。

おんぶ、というのは、子供を背負いながら何か作業をする前提だからなのかもしれません。日本では昔の母親は子供をおんぶしながら畑仕事やら食事の支度やらをしたはず。今だって、例えば旦那さんの帰りが遅かったりしたら、食事の支度の間子供を見ていてはくれないわけで、そうしたら、やはりおんぶが楽、ということになるのでは。ノルウェーでは、育休中でない方の親が仕事から帰ってくるのも早いため、夕飯の支度をする間子供はみていてもらえる(だいたい、ノルウェー人は普段あまり凝ったものを作らないので、支度の時間も短い)。親の家庭内分業が進んでいるほど(例えばフルタイム勤務の父と主婦の母とか)おんぶが活用されやすい、という、私のか・な・り勝手な仮説でした。科学的根拠は全くありません。

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