チケットは、菜穂さん本人が、同じくシンフォニーでヴァイオリンを弾いているさやかさんという方とふたりで、わざわざ大学まで届けてくださいました。大学のカフェでコーヒーをすすりながらきくところによると、おふたりとも外国生活が長く、小さい頃から外国で過ごしているので、日本語より英語の方がラクなようです。私が菜穂さんとのメールのやりとりで、日本語だとメールの返信を書くのに何倍も時間がかかるため、途中から英語に切り替えて、「すいません、英語で失礼します」と返信すると、「ありがとうございます!私も英語の方がラクです!」との答えが返ってきました。日本語でメールを書くのは、やはり外国生活の長さに比例して大変になってくるようです。
私は音楽家の方とお会いするのは初めてなのですが、大学の駐車場に車を止めてカフェに向かうのに、おふたりともご自分の楽器を持って車を降りてきたのが印象的でした。盗難防止?それとも、車に置いておくと楽器の調子が悪くなるとか?どういう理由なのかききそびれてしまいましたが、学会に行くのにノートパソコンを家に忘れた経験のある私とは大違いです。
当日、一旦家に帰って晩ご飯を食べ、大急ぎで会場に向かいました。途中夫の母親と妹をフェリーターミナルで拾ってコンサートホールに向かいました。あるはずの駐車場もまだ建設中のようで、また、道路もまだ工事中で、コンサートホールの入り口付近は混雑しています。ちょっと遠くの駐車場に車を止めて、コンサートホールに向かいました。コンサートホールはガラス張りのモダンな外観で、スタヴァンゲルの名所、プレイケストーレンを思い起こさせるデザインです。チケットを渡して中に入ると、ところどころ剥き出しでまだ完成していないのが分かります。
コンサートホール外観はガラス張りです。 |
中は天井が高く、ゆったりしたデザインでしたが、中央の北欧らしく木を使ったデザインのバーらしき物はまだ建設中のようでした。
バーはまだ空いていませんでした。まあ、運転しないとだったので、どうせ何も飲めなかったのですが。 |
コンサート会場は、木のぬくもりの伝わる、まるで船の中を思わせる造りで、上に随分空間があって驚きました。音を重視する建築だと、空気の流れまで計算して設計されるのでしょうか。
コンサートホールの内部は木が沢山使われていました。 |
スタヴァンゲル交響楽団の演奏をこうして聴くのは初めてでしたが、演奏は素晴らしく、また、菜穂さんのソロはうっとり聞き惚れる美しさで、娘も熱心に聴いていました。音楽家として食べていく、というのは狭き門なのだろうと想像します。実際に音楽家になり、それを維持するというのは、才能のみならず、大変な努力が必要なのではないかと思うので、こうしてプロとして活躍されている菜穂さんやさやかさん、そして交響楽団の皆さんには脱帽です。
基本的にあまり芸術には縁のない私ですが、それでも、スタヴァンゲルという小さな町でこうしてシンフォニーやバレエや演劇などを楽しめるのはありがたいことです。これはやはり、ノルウェーの国が芸術を支援していることと、スタヴァンゲルという石油で潤った地域であることの恩恵でしょうか。
ちなみに、このコンサートで、随分ご無沙汰している日本人コミュニティーの方々に久しぶりにお会いすることができました!皆さん、娘の成長振りにびっくりされていました。
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