2012/01/29

ノルウェー人が休日にすることとは?

ノルウェーで、たくさんの人が休みの日にすることとは何でしょう?ショッピングではありません。それは、さ・ん・ぽ。

ノルウェー人は「新鮮な空気」というものに対して、信仰に近い感情を抱いているようで、理想には一日一度は外に出て、新鮮な空気を吸うのがよいとされています。特に子供たちに新鮮な空気を吸わせてあげないとかわいそう、というコンセンサスがあって、下の娘がまだ赤ちゃんだった頃は、毎日散歩に連れて行ってあげないと、まるで犯罪でも犯しているかのような扱いです。

私は(そして多分大部分の非ノルウェー人は)雨に濡れるのが好きではないので、雨が降っているときはあまり外にでたくないのですが、ノルウェー人は全く気にしません。それどころが、天気の悪さに比例して外に出た充実感を得る感じすらあります。ま、基本的に天気の悪い国なので、天気のいい日を待っていたら外にでられない、というのも本当です。



こんな人たちなので、特に休みに日は、少なくとも一回は散歩に行くのがしきたりです。一口に散歩、といっても、その辺を歩き回るものから、どちらかというとトラッキングと言う方が正しいものまで色々ですが、自然に恵まれ、散歩道もあらゆるところに整備されているので、たしかに理にかなったレクリエーションです。私たちも、近くの湖や山、ビーチなどによく行きます。

しかし、日本人の散歩と決定的に違うと思われるのは、日本では、「ちょっと散歩に」と言ったとき、必ずしも散歩が最終目的とは限らないように思います。例えば、「散歩がてら牛乳を買ってこよう」とか? この、「散歩がてら」というのは、なにか目的が別にあるけど、ついでに散歩もしてこよう、という印象です。でも、ノルウェー人の散歩は、散歩それ自体に意味があって、別に他の目的は必要ありません。また、ノルウェーは日本に比べて散歩道も整備されているので、小さい子供を連れて、またはベビーカーを押して、安心して散歩できます。

日本の何十分の一、という人口密度の国に住むノルウェーの人が、なぜこんなに新鮮な空気にこだわるのかはナゾですが、お金もかからず、健康的で家族の時間も充実する余暇の使い方として、とてもいい習慣ではないでしょうか。


2 件のコメント:

  1. こんにちは。なぜだか昔からノルウェーに興味を抱いていて、一度訪れてみたいと思っている者です。こちらのブログ、興味深く拝見させていただきました。
    修士でドイツ語を専攻していましたが、ドイツ人も散歩や新鮮な空気にこだわります。朝は冬でも窓を開けますし、何かとあると換気換気と言ってる気がします。換気と散歩が健康と結び付けられるのも、結核などの感染対策とか?過去に何かもっともな背景があるのかもしれません。地理的にも民族的にも近いせいか、共通点も多くておもしろく思いました。
    私の出身は日本の北国なのですが、日本では北部でもそういう信念はないんですよね。まあ、連日吹雪で換気なんてしていられませんが(笑)
    それにしても、本当に物価高いんですねえ…。個人的に想像していた以上でした。もっとも、割高な分、それらの利益が社会に還元されているのが生活している上で実感できるなら、国民も納得できるのでしょうね。

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    1. ドイツでもそうかもしれませんが、ノルウェーの家の窓は換気用の隙間がつくれるようになっていて、冬でもそこを空けておくと、寒くない程度に新鮮な空気が入ってくる仕組みになっています。さすが新鮮な空気好きのノルウェー、と感心しました。新潟のウチの実家は冬、隙間風が入ってくるので喚起はあまり必要ないかも。でも、めちゃめちゃ寒いですけど(笑)。

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