2012/02/14

選択の自由

私たちは、選択の自由があるのはよい事だと教えられてきました。そして、選択肢は沢山あった方がよいと。日本もアメリカも、選択の自由は沢山あります。スーパーマーケットでも、デパートでも、ブティックでも、スペクトルムの端から端まで、あらゆる嗜好にマッチした商品が並べられています。消費者はその中から自分の一番好きなもの、自分の趣味や嗜好に一番フィットする物を選んで購入することができます。何につけても、日本やアメリカは選択肢が沢山あります。

ノルウェーに来てびっくりしたのは、選択肢の数がやけに少ないことです。例えば、牛乳のメーカーは二つしかありません。それでも、普通の牛乳、低脂肪乳、スキムミルク、など最低限の種類はありますが、日本だったらさらにいろいろなパッケージやら、味やら、子供用のやら、豆乳やら、もっともっと沢山の種類の品物が棚にならんでいるでしょう。例えば、学校のカフェテリア。サンドイッチとスープとサラダバーくらいしかありません。例えば、学校。地域によっては私立の学校などないので、基本的に公立のみです。自分の住む地区の公立の学校に行くのが当たり前で、その他の選択肢はあまりありません。大学の数だって少ないので、留学でもしない限り、あまり選択の余地はありません。ノルウェーは何においても選択肢が少ないのです。

2012/02/13

ラテ修行は続くよどこまでも

前に、私がいかにコーヒーが好きかということを切々と説きましたが(「ラブ コーヒー」参照)、とにかく朝ラテを飲まないと一日が始まらないのです。シアトルやカリフォルニアに住んでいた頃は、別に問題はありませんでした。学校の近くにも、家の近くにもカフェ、もしくはスタバがあったからです。コロラドでは、学校のコーヒーは不味くてとても朝の一杯にはなり得なかったので、私と夫は娘を朝幼稚園に送った後、まずカフェに寄ってコーヒーを飲みながら1~2時間ほどメールのチェックをしたり、仕事をしたりして、それからオフィスに行ったものです。フレキシブルな職でよかった。

そしてノルウェーに引っ越して、同じように朝学校のカフェでコーヒーを飲んでいたのですが、なにしろ値段が高い。毎日二人で、しかも一日何杯も飲めません。そこで、自宅にエスプレッソマシーンを導入して、少なくとも朝の一杯は自分でつくる事にしました。

大切な朝の一杯を作るマシーンです。慎重に選ばなければいけません。けれど、エスプレッソマシーンは種類も色々あって、いったいどれにしたらいいのか分かりません。自分の求めるコーヒーは分かっているので、それに到達できる能力のあるマシーンでなければ、買っても全く意味がないのです。かといってお試しできない。そんなこんなのうちに、地元にある、味わい深い感じのコーヒー・紅茶・ワイン用品専門店に行ってみたところ、そこのオーナーのおじさんがなかなか知識もある印象だったので、そのオーナーの勧めるマシーンを検討してみることにしました。その名は、ミス・シルビア。本当はランチェリオ・シルビアというのですが、通称がミス・シルビア。イタリアのメーカー、ランチェリオ社の製品です。いろいろ調べてみたところ、このミス・シルビアが家庭用の本格的エスプレッソマシーンの走りで、他のマシーンは、このミス・シルビアを真似て作られたそうです。どうやら、このマシーンなら、私の求めるラテが作れそうだと思い、ミス・シルビアに決定。同じくランチェリオ社製のロッキーというグラインダーも買って、とうとうフル装備完了。目指すは理想の朝の一杯。

愛用のマシン、ミス・シルビア

2012/02/12

ノルウェー人のジャンクな食生活

ノルウェーというと、なんとなくナチュラルなイメージがあるかもしれませんが、ノルウェー人がよく食べるものは何かと言うと、なんと、冷凍のピザとコーラ!ノルウェーのイメージを崩してしまったらすいません。でも、実際に住んでいる者の目から見たノルウェーについてのブログなので、ありのままを書くしかありません。

ノルウェー人も自分たちの冷凍ピザ好きを認識していて、やや自嘲的に、ノルウェーの国民食は「ピザグランディオーサ」と言う人もいるほどです。ピザグランディオーサというのは、マーケットシェア1位の定番ピザです。これがまた、ものすご~く普通の、別に美味しくもないピザなので、なぜノルウェー人はみんなこのピザが好きなのか、理解できません。世界一、二を争う豊かな国なのに、こんな食事で満足?!


さらに驚くべきは、ノルウェー人のコーラの消費量です。大人も子供の幼児も、みんなコーラを飲んでます。私は自分の子供にコーラを飲んで欲しくなく、「コーラはだめ!」なんて子供に言っていたのですが、自分たちより小さいイトコも含めてみんな飲んでいるのに、うちだけだめなんて言っても、子供は納得しません。結局なし崩し的にコーラを許す羽目になってしまいました。夫の、「今あんまりダメ、ダメ言っていると、大人になったときにたがが外れてコーラばかり飲んじゃうよ」なんていう言葉に耳をかしたのが間違いでした。その夫は最近タバコを止めたかわりにコーラの消費量が激増。でも、お酒もタバコもいっぺんに止めた人に、コーラもダメ、なんて言えません。おかげで、うちはコーラの缶がごろごろしています。本人にこだわりがあって、プシュッ、と開ける缶コーラじゃないとダメなのです。

2012/02/11

職員旅行はイタリアに決定!

私の働くスタヴァンゲル大学はわりと最近、5年ほど前に大学になったばかりです。その前はもっとコミュニティーカレッジみたいなかんじだったようです。その時代に大きい学部だったのが、ホテルマネージメント。先日100周年を迎えた歴史のある学部です。地元から、そして世界中から学生がホテルマネージメントを学びにこの学部に来ます。なぜこんな話をするかというと、2年ほど前まで経済学部及びビジネスはこのホテルマネージメントの中に入っていたのです。

そのころは、Norwegian School of Hotel Management の中のInstitute for Economics and Managementだったのです。これは経済学者やビジネス系の職員からたいへん不評でした。経済学やビジネスがホテルマネージメントの下にくるのおかしい(その反対ならありえるかも)し、この肩書きは意味不明である、と。なので、私たちは自分の名詞にもこのホテルマネージメントの部分は入れない、自己紹介するときも言わない、という習慣になっていました。

そしてとうとう2年ほど前、ホテルマネージメントと経済・ビジネスは分離することとなりました。それに伴って、私も3階から1階にオフィスを移りました。これは、みんなにとってよい結果を産みました。それまでは、となりのオフィスの人が一体どんな研究をしているのかよくわかりませんでしたが、今では自分と比較的似通った研究をする同僚に変わりました。そういう意味で、もう少し連帯感というものがうまれたように思います。それをさらに強靭にすべく(チームビルディングって言うんですか?)、私の学部では年に一度、職員旅行に行くことになったようです。その年はノルウェー国内でスキー旅行に行ったようですが、私たちはちょうどスペインかどこかにバケーションに行っていたので、職員旅行には行きませんでした。

2012/02/10

障害者にやさしい社会

ノルウェーは概して家族にやさしい社会であると思いますが、障害者にもやさしいようです。

私の同僚の娘さん(8歳)は、ほぼ耳が完全にきこえません。そういう子も普通の学校に行くのだそうですが、どの学校でもいいというのではなく、特別な資格を持った先生がいる学校が地区に一つはあって、その地区の耳のきこえない子はその学校に行くのだそうです。彼は離婚していて、娘さんは2週間ごとに父親と母親の家に交代で住むことになっています。彼(同僚)はたまたま自宅がその学校の近くだったのですが、元奥さんの家は学校から随分離れたところにあります。そして、仕事の都合で、元奥さんは娘さんを学校まで送り迎えすることができません。

さて、ここからがノルウェーです。上記の状況でどんなことが起こるかというと、国が娘さんの為にタクシーを手配してくれるのです。娘さんが元奥さんの家にいる間、毎朝タクシーが迎えに来て、学校まで送ってくれます。学校ではもちろん誰かが迎えに出てくれているので、安心です。帰りも同様、タクシーが来てくれます。ノルウェーはタクシー代も高いので、自腹だったら毎日一万円近くの出費になると思われますが、それを国が負担してくれるのです。

また別の話。夫のクラスに、やはり耳のきこえない学生がいるそうです。彼女は講義に来るわけですが、なんと通訳(というんですか?手話で講義の内容を伝えてくれる人です)を連れてきます。彼女が質問に来るときは、もちろん通訳の人も一緒です。これも、国が負担してくれるようです。

2012/02/09

ノルウェー人と国際結婚(2)アジアからの嫁

私が移民希望者必須の社会学の講習に行っていたとき、クラスメートに何人もタイやフィリピン、インドネシアなど出身でノルウェー人と結婚している女性がいました(日本人はもちろん私のみ)。そして、講習の内容が国際結婚の話に移ったとき、彼女たちの怒りが噴き出したのでした。彼女たち曰く、「私たちは自分の国でそれなりにいい生活を送ってきた。ノルウェーに来たのは愛する人と暮らすためだ。それなのに、ノルウェー人たちは、私たちが金目当てでノルウェーに来たと思っている。まったく腹立たしい!」

また、別の話ですが、私のママ友だった人で、今はもうアメリカに戻ってしまいましたが、ベトナム系アメリカ人の人がいました。彼女はアメリカでは歯医者さん。バリバリのプロフェッショナルです。だんなさんはゲルマン系の白人なので、見た目はノルウェー人です。彼女は、ノルウェーで、周りから「なんとなく下にみられてる気がする。貧しい国からよい暮らしを求めて遠いノルウェーまでやって来たのね、みたいな。」と憤っていました。アメリカでもアジア人に対する差別があると思われるかもしれませんが、アジア系移民は第一世代ががんばって第二世代によい教育を受けさせてきたので、いまどきのアジア系アメリカ人はプロフェッショナルな職に就く人がたくさんいます。私の住んでいたシアトルやカリフォルニアは特に西海岸ということもあって、アジア人の学生が沢山いました。彼らはみんな医者や弁護士になるように親から多大なプレシャーを与えられていました。そんなこともあり、アジア系アメリカ人の社会的地位は決して低くはないと思います。しかも彼女はアメリカでは歯科医としてリスペクトされる地位にあったのです。それがノルウェーでは、ノルウェー人と結婚するしかよい暮らしを得る方法がなかったのね、みたいに見られて、心外だわ、と言っていました。



2012/02/08

ノルウェー人と国際結婚(1)

こちらでノルウェー人と結婚している日本人の人に会うと訊いてしまう質問は「どこで出会ったんですか?」日本人の留学生は少ないし、観光で訪れたとして、そんなうまい具合に出会いってあるんでしょうか?それで、皆さん一体どんな出会いをして、このヨーロッパの北の果てに落ち着くことになったのか、興味があったわけです。

サンプル数が少ないので一般化はできませんが、私が訊いた人ほぼ全員、ノルウェー以外の外国で出会うケースが多いようです(私自身を含めて)。出会った国はアメリカ、日本、イタリア、オーストラリア、と見事にばらばら。日本人もノルウェー人も、外国旅行に行く頻度が高いのでしょうか。

もっと範囲を広げて、外国人の伴侶を持つノルウェー人、または外国人でノルウェー人の伴侶を持つ人たちにも同じ質問をしているのですが(アメリカ人、イギリス人、ドイツ人など)、これも外国で会うケースが多いようです。タイ人やフィリピン人の女性はインターネットで、という人たちもけっこういました。

ノルウェー人の国際結婚についてノルウェーのSSB(中央統計局)で調べてみたところ、少し前の統計しか見つからなかったのですが、国際結婚は増加傾向にあるようです。2004年の統計によると、移民と結婚したノルウェー人は20パーセントほどで、内訳はノルウェー人男性と移民女性の結婚が13パーセント、そしてノルウェー人女性と移民男性が7パーセント、となります。国別に見てみると(下図参照)、ノルウェー人男性は80パーセント以上、ノルウェー人女性は90パーセントほどがノルウェー人と結婚したようです。けれど、例えばロシアやタイ、フィリピンの女性はほとんどがノルウェー人男性と結婚したようです。日本人は少な過ぎるようで、図には入っていませんでしたが、私の知る日本人女性はほぼみんなノルウェー人と結婚しているので、似たような比率になるのではないでしょうか。

出身国、性別の移民でない人(ノルウェー人)と結婚した人の割合
出典http://www.ssb.no/vis/english/magazine/art-2006-10-13-02-en.html

日本の国際結婚事情もついでに調べたら、2010年の統計で4.3パーセント。けっこう少ないんですね。それと比べると、ノルウェーの20パーセント、というのはかなり大きい数字です。5人にひとりは国際結婚している勘定です。

さて、次回パート(2)では、アジア人女性とノルウェー人男性の結婚について考えてみたいと思います。