子供と飛行機

子持ちで海外在住の日本人の方は、この時期頭が痛いのが日本への帰国ではないでしょうか。いえ、帰国が頭が痛いのではなく、子供を連れての帰国が。なにって、飛行機ですよね。長～い時間子供を連れて飛行機に乗っているのは本当に苦痛です。一人の頃は、飛行機の時間が長いからと、音楽や本をいろいろ用意して準備万端で搭乗したものでした。ずっと座っていて疲れるし、帰国は大変、などど思っていたわけですが、子供を持ってみると、一人で飛行機に乗っていた頃はまるで公園を散歩していたようなものであった、としみじみ思います。反対に、子供を連れて飛行機の苦労を味わった今では、一人でならどこへでも平気。ちょっとくらい長いフライトだって、ちょろいもんです。

うちは、子供ふたりを私がひとりで日本に連れて帰ります。夫はノルウェーに残って仕事です。スタヴァンゲルからはさすがに直行便は出ていないので、いつもコペンハーゲン経由で成田へ向かいます。これも、他の大きい空港（アムステルダムとか、ロンドンのヒースローとか）よりもコペンハーゲンの方がこじんまりしていて、子供を連れての乗り継ぎが幾分ラクである、という配慮からです。

さて、飛行機の中で子供を退屈させないために、私はありとあらゆる物を持参します。今回持っていったのは、と申しますと、

１．子供用のゲームのアプリ満載のアイパッド
２．DVDプレイヤー２台と映画のDVDいろいろ
３．シールブック
４．お絵かきブック
５．新しいペンのセット２つ
６．本２冊
７．カードゲーム
８．任天堂DS２台
８．おやつ

と、こういった物をキャリーオンのスーツケースや子供のリュックに詰め込んでいきます。キャリーオンには、さらに私の仕事用のラップトップも入るので、もういっぱいです。しかも、セキュリティーチェックの度にラップトップやDVDプレイヤーなどをいちいち出して、別個に箱に入れてチェックを通さないといけないので大変です。さらに、ここに、搭乗直前に買う水やおやつなどが加わって、私はあちこちに荷物をぶら下げて飛行機に乗ることになります。



それでも、うちの娘たちはわりと旅慣れていて、席に着くや、上の娘などはもうプロの風格で鼻歌交じりにお絵かきブックを取り出しておもむろに女の子の絵などを描き始めます。飽きたら、自分で勝手にゲームをしたり、テレビを見たり、おやつを食べたりしています。下の子はもうすこし手がかかりますが、去年に比べたらずいぶん大人になりました。また、コペンハーゲンを午後に出発する飛行機なので、しばらくすれば眠くなって、ふたりともわりと長い時間眠ってくれるので、大変助かります。

こんな調子で、こちらから日本に帰るのはわりとスムーズにいきます。問題は、日本からの帰国。日本を朝１１時ごろ出る飛行機なので、まだ眠くならない時間です。そして、疲れてコペンハーゲンに到着してから、スタヴァンゲル行きの飛行機が出るまで、まさかの５時間待ち！去年は、スタヴァンゲル行きの飛行機が出るちょっと前に眠ってしまった子供たちをなんとか起こして飛行機にのせたものの、下の子は乗っている間１時間半ずーっと泣き叫びっぱなしで、私はたいへん辛い思いをしました。今年はそれを繰り返すまい、と決意して、コペンハーゲンアパートメント、という、空港内の施設を利用することにしました。

ビジネスクラスやゴールドメンバーの方は、ゆったりとしていて静かな空港のラウンジが使用できますが、普通の人は使えません。しかし、このコペンハーゲンアパートメントは、少しお金を払えば誰でも利用できるラウンジなのです。中にはソファーや飲み物、ちょっとした軽食なども用意してあり、もちろん静かです。私は、このアパートメントを予約して、コペン到着後すぐにここに来て、子供を長いソファーに寝かしつけました。騒がしい空港内で、寝転べる椅子の数も限られている状態では、こうはいきません。ラウンジ内で、子供たちは、それでも２時間以上ゆっくり眠ることができました。寝ているのを起こしてスタヴァンゲル行きの飛行機に乗せたのは同じですが、１時間半泣き叫びっぱなし、という最悪の事態はなんとか回避することができました。

毎年こんな調子で日本とノルウェーを行ったり来たりしていますが、直行便がある所に住んでいる方を羨ましく思うと同時に、私たちよりも大変な方もいるのだと思うと、もう同情してもしきれません。どちらにせよ、子供が小さいうちは、なにしろ大変である、ということなのでしょう。というわけで、このブログを読んでくださっている方で、こんないい方法がある、というアイデアをお持ちでしたら、ぜひコメントをお寄せ下さい。そして、これから帰国の方、Gook Luck!